「年齢不問!」「未経験者歓迎!」はウソ?
転職活動中の皆様は、求人広告の中に「年齢不問!」「未経験者歓迎!」というキャッチフレーズを頻繁に見かけることでしょう。
しかし、まさに今の自分にうってつけだと思って応募しても、話を聞いてみると結局若くて経験を持っている人材を望んでそうなことをいわれた、という体験をした方も少なくないと思います。
「じゃああのフレーズは何だったんだ!」とお怒りになる気持ちも分かりますが、実は企業側の実態と思惑が複雑に絡んでいるのです。
では、あの求人広告のフレーズはどこまでが本当なのでしょうか。
今回は、「年齢不問!」「未経験者歓迎!」の謎に少しだけ触れてみましょう。
■本音は若い経験者が欲しい
結論を先にいってしまうと、どの企業も新しく採用したいのは「若くて実務経験を持っている人材」です。
身もふたもない話ですが、これは極めて当たり前の話なのです。
想像してみてください。
例えば皆様が会社の社長だとして、新たに新入社員を迎え入れるとしましょう。
その社員には一体何を求めるでしょうか?
当然理想を追い求めれば、若くて人当たりもよくて、エネルギッシュ且つ実務経験を持っている手のかからない人材像が浮かび上がるでしょう。
しかし現実問題として、そんな絵に描いた餅にような人材が応募してくるとは限りません。
だからこそ、「年齢不問!」「未経験者歓迎!」というフレーズで大々的に求人を呼びかけるのです。
■費用対効果を上げなければならない
求人募集を求職者側から見れば、企業の職務内容の一環として行っているように見えるでしょう。
しかし、企業側から見れば、絶対に失敗できない一大イベントなのです。
採用面接を行う場合、実は企業側には甚大なコストがかかっています。
求人広告費の持ち出しや採用担当者の拘束時間、また転職エージェントと契約している会社であれば、採用時の報酬の支払いなども加味しなければなりません。
せっかく募集をかけたのに、全く応募が来ずに泣く泣く求人を取り下げた、などということがあったら単なる損失で終わってしまいますよね。
しかし、「年齢不問!」「未経験者歓迎!」というフレーズを用いることによって、応募へのハードルが下がり、応募数が飛躍的に伸びることが予想されます。
応募数が多ければ多いほど、さまざまな求職者を吟味できるため、人材を選りすぐるには持って来いの手法といえるでしょう。
つまり、最低限のコストで最大の効果を狙うことを目的として、「年齢不問!」「未経験者歓迎!」という謳い文句を掲げる企業も存在するのです。
ただし、全ての企業がそういう考えで広告を打ち出しているという訳ではありません。
自社事情を鑑みた上で、本心を込めて人材を募っている会社もございます。
■2つのフレーズの背景
では、本心から「年齢不問!」「未経験者歓迎!」をアピールしている企業には、どのような事情があるのでしょうか?
まず、「年齢不問」に関しては、年齢に囚われずに求職者本来の性格を重視したい場合に用いる会社が多いです。
一般的な基準よりもハードな職場環境を持っている企業は、「どんな環境にも負けない性格持っている人はいないだろうか?」という観点から人選するケースがあるのです。
一方、「未経験者歓迎」の場合は、自社の特色や文化に染まって欲しいという思いから広告に載せている企業が多いです。
特に技術職などにありがちですが、経験者だからといってすんなり即戦力になるとは限りません。
新しく会社に入って来た経験者のやり方が自社の取り組みと大きくズレてしまい、そのズレを修正できないまま早々に退職してしまった、というケースもざらにあるのです。
その点、未経験者ならば指導した通りに実践してくれるため、「長期的に見ると未経験者の方がコストパフォーマンスがいいのでは?」と囁く採用担当者もいらっしゃるほどです。
このように、さまざまな背景や事情により真摯に求人募集を行っている会社も数多くございますので、「年齢不問!」「未経験者歓迎!」を載せているからといって、先入観で回避してしまうのはもったいないといえるでしょう。
■面接で聞いてみてもOK
「年齢不問!」「未経験者歓迎!」というフレーズの見方が少し変わったでしょうか?
もしどうしても気になるのであれば、実際に面接を受けてみて、採用担当者に直接質問してみるのも一つの手です。
しかし、「結局面接に行って落とされるのなら時間の無駄!」と感じる方の気持ちも理解できます。
そんな皆様は、転職エージェントを利用されてみてはいかがでしょうか?
エージェントを仲介すれば、年齢不問且つ未経験者を歓迎している求人情報を多く閲覧することが可能な上に、そのフレーズを用いて募集している理由までも教えてくれます。
充実した転職活動を送りたいとお考えの方は、どうぞSGIをご利用ください。
キャリアアドバイザー
五藤 聖一
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