世の中には貯金ができる人とできない人がいる

query_builder 2023/06/07
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私たちは一生のうち、どのくらいのお金を必要とするのだろう。
成人が一人、一か月生活するのに掛かるお金はだいたい約26~27万ほどと言われている(もちろん個人差はある)。それで計算していくと一年で312万~324万。さらに子どもがいるご家庭なら教育に使うお金も必要になってくる。もちろんそれとは別に納税もしなくてはならないし、事故や病気になったときのことを考えると諸々お金が必要になってくるだろう。

さらに現在、新型ウイルスが流行している。経済が停滞気味でお金に関してシビアな思いをしている人も多い。
新たな給付金など期待できなさそうな今、貯金をしようと思ってもなかなかできるものではない。というか貯金とはまさにこういうときのためのものだ。こんな世の中になるくらいならもっと貯金しておけばよかったと、痛感している人も多いのではないだろうか。


世の中には貯金ができる人とできない人がいる


では、お金が貯まる人と、お金が貯まらない人の違いとは何なのだろう。
まず言っておきたいのは、人という生き物は手に入ってきたものを残さず使うという習性があるということ。
手に入ってきたもの。それらのなかにはもちろんお金も当てはまる。つまり、人がお金を貯めるには相当の努力が必要なのだ。
人としての習性を無視し、強い意志を持ってお金を扱える人。そういう人がお金を貯めることができるのだ。
もう少し具体的に言うならば、お金を貯められる人というのは、自分の生活のなかで収入と支出をきちんと把握できている。
なぜかというとお金を貯めるには2つの方法しかないからだ。それは収入を増やすか、支出を減らすか。そのどちらか。
そのどちらかの方法を試すには自分の収入と支出を知らなければやりようがない。
収入の方はいわゆるお給料なので把握している人がほとんどだろうが、自分が何にどのくらい使っているのか、それを知らない人は多い。
お金が貯まらない人はまず支出を知らなければなない。
支払いを徹底してすべてカードにするとわかりやすくていいかもしれない。レシートを全部取っておいて家計簿をつける方法も昔ながらの方法で間違いない。今はスマホでもパソコンでも家計簿アプリがあるので簡単に出来る。
どんな方法を使ってもいいからまず自分がいくらお金を使っているのか、貯金をしたいと思うならそれを知るところから始めよう。
もちろん把握したからといって、それだけではお金は貯まらない。
次に実行しなければならないのは毎月の貯金額を決めることだ。そのとき貯金額をいくらにするか目標額を決めるとよりモチベーションは上がる。そしてもう1つ、自分の使用額を決めること。毎月これだけしか使えないと思えば、自然と無駄だと思える支出を洗い出すことができる。つまりこの2つを徹底して実行すれば必然的に結果がついてくるのだ。
何でもそうだが、成果が目に見えることはやっていて楽しい。自分の努力を数字でわかりやく表れるからきっと心を満たしてくれると思う。


貯金が大事なのは将来の為だけではない


貯金の貯め方は説明した。なぜ私がここまで貯金は大事だと訴えているか、より具体的に説明したい。
最近、求職者の方に「今あなたは何がしたい?」と訊いたことがある。その人は少し考えて「何もやりたいことがない」と答えた。

僕は続けてこう問いかけた。
「失礼だけど貯金は今どのくらいある?」
「10万いかないくらい……」
「もしも今、あなたの口座に1000万入ったとしたら何したい?」
「1000万あったら旅行に行きたい」
求職者の方はそう答えた。先ほどまで「何もやりたいことがない」と言っていたのに、お金が入ったと想定すると“やりたいこと”が増えのだ。
つまり、お金とは人生の選択肢を何倍にも増やしてくれるものだ。この選択肢が増えるということが求職者にとって最も重要なことだと思うのだ。
たとえば貯蓄に余裕がない求職者と、余裕がある求職者がいたとする。その両者とでは、求職を始める前からすでに会社側に求める条件が変わっているのだ。
貯蓄に余裕がない求職者は“今すぐ働けて”、“すぐに給与が支給される所”でないと魅力的に見えない。貯金残高がバッドエンドへのカウントダウンとなり、ゆっくり選んでいる暇などなくなる。そこですでに選択肢が大幅に削られている。
一方で貯蓄に余裕がある求職者は結婚相手を探すようにゆっくり会社を選ぶことができる。自分の理想により近い会社を探すにはひとつひとつを見極める時間があった方がどう考えても有利だ。だからある程度の貯金は必要と言えるのだ。


選択肢は沢山あって損はない


今までのコラムでも述べているように、どうせ転職するなら自分にとってやりがいのある仕事を探した方がいい。今すぐお金がもらえる職場もそれはそれでもちろん魅力的なのだが、急いで決めてしまってはその仕事が本当にあなたのしたかったことなのかわからないと後で後悔する恐れがある。
たとえ入職しても仕事のやりがいがなければ人は飽きてしまう。そしてまた辞職したのでは意味がないのだ。
仕事とは、自分にとってQOLを上げるものでなければならない。じっくり選んで自分に合った仕事をより多くの人に体験してほしいと考えている。
自分がしたかった仕事に出会えたときの喜びは、他の何事にも代えられない体験だ。その体験をぜひ味わってほしいので、ある程度の貯金はお勧めする。



株式会社SGI

代表取締役 高本佳明


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