俗にいう、【友人】とはどのような関係のこと?
“友達”と聞いてぱっと浮かんだ顔は何人いますか?
社会に出て数年が経ち、毎日当たり前のように学校で顔を合わせていた友人たちとも会える機会が減ってきた今、改めて“友達”という関係についてふと思いを巡らせることがあります。
私はもともと大人数で過ごすのが好きなタイプでしたし、いわゆるいじられキャラのポジションだったので、誰からでも声をかけられる立ち位置にいました。それゆえ友達が多いという印象を持たれていたのに加えて、自分でも交友関係は広いと自負していました。
ところが、学生というコミュニティを離れてみると気づいたことがあったんです。
それは、SNSでつながっている友人の数と実際に普段から連絡を取り合ったり、休日に予定を合わせて遊びに行ったりする友人の数が釣り合っていないということ。その事実に対して悲しいとか寂しいとか思ったというよりも、こうやって人は自然と自ら人間関係を整理していくのだなあと変に納得してしまいました。
先ほど言ったようにSNS上の繋がりは途切れていませんし、偶然ばったり会っただとか、同窓会なんかがあれば昨日も会ったように話せるし楽しめるんだろうなというのも分かっています。
【学生生活】という限られたコミュニティの中で過ごす分には気が合っていたからそれなりに楽しく行動を共に出来ていたのであって、【社会】という更に大きなコミュニティに括られ自分の居場所を探す中で段々と薄れていく縁に思う事もありますが、そのたびに“友達”という関係はつくづく不思議なものだと思い知らされます。
学生時代は常に行動を共にして周りからも「本当に仲がいい」と公認だった友人とは仲違いしたわけでもないのにもう数年会っていませんし、その代わりに日常会話をするぐらいでほぼ接点のなかったただのクラスメイトと月に2回の頻度で会うようになっているなんて当時の私からすると理解できないと思います。
こんな風に、環境が変われば人付き合いの仕方も変わりますし、関わる人のタイプも違ってくるでしょう。それは悪い事ではなく、成長と共に自分にとって必要のある人を取捨選択しているのだと思うのです。この事は決して悪いことだとは思いませんし、たぶん誰しも年齢を重ねるにつれて通る道なはずです。
幼い頃は「みんなと仲良くしましょう」「隣の子はお友達ですよ」「たくさんの人と仲良くすることがいい事ですよ」という、その時々に導いてくれる大人たちの声を頼りにするしかなっかたので気の合わない子とも意地悪な子とも仲良くするべきなのだと信じて生きてきたはずです。
“誰とでも仲良くできる=いい子”
は間違っていない考えですが、誰しもがこの考えのもとに生きる必要はないのではないかと大人になるにつれて思うようになりました。
友達付き合いを象徴する格言として、こんな言葉があります。
【広く好かれれば好かれるほど、深くは好かれないものだ】
これはフランスの小説家、スタンダールが残した言葉。そしてもう1つ、こちらもフランスの小説家であるアンドレ・ジットが残した言葉をご紹介します。
【ある年齢以降になると友人を選ぶよりは、友人に選ばれる場合の方が多い】
この2人の言葉は今の私の気持ちにぴったりとハマり、とても腑に落ちました。
先述した通り、学生時代の私は友人に囲まれた自分でありたい気持ちがどこかにあったのだと思います。色んな知り合いを作り、友人のそのまた友人…という風に交友関係が広がっていくのは楽しかったですし、充実もしていましたが本当に自分を素直に曝け出せていたかと問われると少し答えに迷う自分もいます。
友人たちの思う明るくて社交性のある自分でいる楽しさの一方で、次第に本来の自分とのギャップも感じるようになったタイミングから自分にとって丁度いい友人たちとの距離の取り方も覚えていきました。
友人付き合いを考え直したことでより深く腹を割って話せるようになった存在もいますし、つかず離れず適度な距離を保って付き合っている存在もいます。
どちらの存在も大切な友人には変わりませんし、疎遠になったとしても私にとってはいつまでも“友達”という括りのままだと思います。
自分の人生にとってより良い存在を優先するのは当然の感情だと思いますし、だからこそ“親友”なんて関係も生まれる訳なので、友人は選んでいいと私は言いたいです。
誰とでも仲良く出来るのは良い事ですし、人付き合いが上手に越したことはありません。
みんなと仲良くしたい、という感情とは別に“合う”“合わない”存在は必然的に出てきます。その時は上手に距離を取っていいものです。友人という存在は私たちの人生をカラフルに色づけてくれる反面、枷となる場合もあります。あなたの人生において必要な存在は自分でしっかり選びましょう。
そして、あなたもあなたの大事な友人に選ばれる人でありましょう。
あなたが【大切な友人】と思っている限りあなたと友人の縁が切れることはありませんから、上辺の関係を量産するより本当に失いたくない貴重な縁を大切に守っていける人付き合いを忘れないでいたいですね。
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