「高校を卒業すると、大学への進学か就職するか」のどちらか一つを選ばなければなりません。
これまで義務教育で育って来た学生にとっては、初めて人生の岐路に立つことになります。
ただ、金銭的な問題などで、学生本人の意思とは無関係に就職を選ばざるを得ない方々が数多く存在しています。
「大学を卒業して一流企業に入るのが夢だったのに……」と、悲嘆に暮れながら社会へと巣立っていった若者もいることでしょう。
しかし、諦める必要はありません。

今回は、高卒でもステップアップ出来る方法について伝授しましょう。


■転職ありきのキャリアプラン

結論から申し上げますと、高卒でステップアップするためには転職が有効な手段の一つです。
もちろん、高卒で入社した会社で頑張って働いて、経験と共に社内で地位向上を図るのも一つでしょう。
ただ、高卒で働きた出した社会人には、「この先の人生ずっと自分はこの仕事を続けていて良いのだろうか？」と頭を悩ませる方が多いのをご存じでしょうか？
特に状況に左右されて働かなければならなかった方には、その傾向が顕著に表れます。
自分が本当にやりたい仕事を見つけることとステップアップを両立させるには、転職こそが最も有効な一手なのです。
「まさに自分があてはまるかも……」という方は、転職ありきのキャリアプランを組んでみましょう。
今からでも遅くはありません。


■将来性の高い業界を見定める

「でも一体何から考えればいいの？」という疑問は当然起こるでしょう。
そんな皆さんに贈る回答は、

"将来性の高い業界をあらかじめ見定めておく"ということです。
では、何をもってして将来性が高い業界と定義するのか。
その一つが、人材不足が問題化している業界です。
非常にシンプルな話ですが、若い人材が不足している業界に飛び込めば、その希少性は人材豊富な業界と比べてはるかに高くなることは間違いありません。
希少価値のある人材を逃してはならないと、どの会社も育成に力を注ぐため、キャリアアップの見通しも簡単に立つでしょう。
高い価値を持つ人材が周囲の手厚いサポートを得ながら経験を重ねれば、将来なくてはならない存在になれるはずです。
現状で人材不足が叫ばれている業界は、運送や介護、建設そしてIT業界などが挙げられます。
業界を見定めたあとは、転職に向けて準備を進めるのみです。


■大学生よりも有利な状況とは

転職に向けた準備、すなわち資格の取得です。
資格の保有は学歴と同じくらい重要な価値証明であり、特に高卒者にとっては大切なアイデンティティとなるでしょう。
実は高卒で働いている方には、大学生よりもある有利な状況が生まれています。
それは、金銭的な余裕があるということです。
勉強に時間を割かなければならない大学生に対し、すでに社会で働いている高卒者には収入が発生しています。
収入があれば、取得したい資格の勉強をするにも、そのハードルは著しく下がることでしょう。
また、大学生と比べて数年間多く社会経験がある、というのも大きなアドバンテージとなり得ます。
大学新卒で働く社会人が一人前として換算されるまでは、平均して3年ほどかかるのが一般的ですが、大学生が卒業するときもしくはまだ在学中にその経験年数を保有している事実は、転職に大きく役立ちます。
日中はしっかりと働きながら、空いた時間を業界研究や資格取得の勉強に充てれば、その渦中で固まった「自分の進むべき道」が確実に切り拓けるはずです。


■幅の狭さに注意

「じゃあ資格を取ればどんな業界にも行けるのでは？」とお考えの方もいらっしゃると思いますが、やはり世の中それほど甘くはありません。
なぜなら、例えどれだけ能力を持っていて資格を保有していたとしても、そもそも大卒者しか採用していないという会社が日本には数多く存在しているからです。
あなたの実力や価値を示す機会すら与えられないのですから、初めからスタートラインにも立てずに縁を持てない企業もたくさんあるでしょう。
「本当はこの会社に入りたいのに……」と肩を落とすことになる可能性もありますので、転職先の幅の狭さにはあらかじめ注意しておいてください。


■早めに味方につけておくべき存在

転職先を探した結果に現実を知り、「やっぱり高卒者の可能性は限られているのか……」と落胆される方がいるかもしれません。
しかし、そんな皆さんを助けてくれる、とある人物が存在しています。
それこそが「転職エージェント」です。
転職エージェントは企業と求職者の橋渡しをして、皆さんの転職を実現するためにサポートする使命を負っています。
履歴書や職務経歴書の正しい書き方の指南から始まり、企業に対して求職者の代わりに人材価値のアピールなども行います。
たとえ高卒者であろうとも、皆さんが持っている実力を間接的に示してくれる存在なのです。
もしサポートを求めている方がいらっしゃるのならば、いつでもSGIにお越しください。
私どもが皆さんをお助けする第一人者なのですから。


キャリアアドバイザー
五藤 聖一